横浜市は20日、「横浜IRを考えるシンポジウム」をオンライン開催した。
今回のシンポジウムは、横浜市が今年3月6日から4月6日にかけて実施したパブリックコメントでの意見を受け、IRの意義や「ギャンブル等依存症」と「治安」などIRを構成する施設の一つであるカジノに起因する懸念事項対策の取り組みについて、市民に理解を深めてもらう事を目的に開催したもの。カジノやギャンブルの社会経済的影響に関する世界トップクラスの専門家と称されるダグラス・M・ウォーカー教授(米国チャールストン大学)による「日本におけるカジノを含むIR(統合型ゾート):横浜の考察」と題した特別講演のほか、各分野の専門家によるパネルディスカッションなどを実施した。
「治安等対策の現状と課題」と題したパネルディスカッションでは、政府のIR推進会議の有識者会議の委員の一人である渡邉雅之弁護士(三宅法律事務所)が司会進行役を務め、地元横浜市出身で元岩手県警本部長の三枝守氏、カジノ法制度に詳しいアンソニー・キャボット客員教授(米国ネバダ大学ラスベガス校)がパネラーとして、反社会的勢力の排除、資金洗浄の抑止について、IR法の取り組みを説明した。
横浜市は今月11日、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に向け、IR施設の概要や事業者の役割などを示した「実施方針案」を公表。さらに政府は同18日、カジノを含む統合型リゾート(IR)推進本部会合を開き、自治体から整備計画の申請を受け付ける期間を2021年10月1日から2022年4月28日までとする事などを盛り込んだ基本方針を発表している。