公益財団法人日本生産性本部の余暇創研は28日、東京都千代田区のビジョンセンター永田町において「レジャー白書2021」の記者発表会を開催。余暇総研の長田亮主任研究員と、桜美林大学ビジネスマネジメント学群の山口有次教授が概要を説明した。
2020年の余暇市場動向を調査した同白書によると、パチンコ・パチスロ参加人口は前年比180万人減の710万人で過去最低を更新。また、市場規模も前年比27%減の14.6兆円と、20兆円を大きく割り込んだ。
余暇関連市場全体の市場規模は55兆2040億円(前年比マイナス23.7%)の大幅減。コロナ禍の影響により、休業を余儀なくされた観光・行楽部門をはじめ、スポーツ部門、趣味・創作部門、娯楽部門の4部門すべてがマイナスとなった。パチンコ・パチスロが属する娯楽部門は、「公営競技」「ゲーム」が好調だった一方、「カラオケ」「飲食」「ゲームセンター」「パチンコ」は不調。公営競技の好調が続き、特にボートレースと地方競馬が大きく伸びた。また、コロナ禍の移動制限等の影響を大きく受けた観光・行楽部門は前年比マイナス43.7%と4部門の中で最も落ち込み幅が大きかった。
山口教授はコロナの影響について「前年の発表時には4割減になるといった悲観的な質問や意見もあったが、それと比べると小幅の減少で済んだ」と述べたほか、「Go Toトラベル」「Go To Eat」の支援施策は奏功したと分析。ただし、レジャー産業全般について「不要不急」の対象ととらえられる見方があることも減少要因の一つとした。