大阪府と大阪市は28日、アメリカ・ラスベガスに本社を置くIR運営会社であるMGMリゾーツ・インターナショナルと、日本のオリックスの共同グループ「MGM・オリックス コンソーシアム」をIR事業者に決定したことを発表した。
大阪府・市は大阪湾の人口島・夢洲(ゆめしま)への誘致を目指す統合型リゾート(IR)の開発・運営業者の公募を行っていたところ、MGM連合が応募。IR事業者選定委員会による提案内容審査の採点結果は1000点中788.5点となり、「ポストコロナを見据え、大阪・関西が有する観光魅力や産業・文化資源のポテンシャルを活かした成長型IRの実現により、大阪・関西の経済成長のエンジンとなり、大阪の都市ブランドを国際競争力ある新たな次元に引き上げることをめざす非常に意欲的な提案」などと評価した。
MGM連合が提案したIRの開発コンセプトは「結びの水都」。施設の総延床面積は約77万平方メートルにのぼり、国際会議場施設、展示等施設、送客施設、宿泊施設、エンターテイメント施設、カジノ施設などで構成。カジノ施設の延床面積は約6.1万平方メートルで、カジノ行為区画はこのうちの3%以内となる。
同連合が示す事業効果は、初期投資額約1兆800億円、年間来場者数約2050万人(国内1400万人・海外650万人)、年間売上約5400億円(うちカジノ4300億円)、雇用者数約1万5000人。府と市には毎年、納付金・入場料として約1100億円が入る。開業予定時期は2020年代後半。
今後、府・市は連合して区域整備計画の策定に着手し、議会での同意を踏まえ、2022年4月頃に政府への認定の申請を目指す。