一般社団法人ぱちんこ広告協議会(PAA)は7日、パチンコホールにおける広告宣伝の実態をまとめた「ぱちんこ産業広告動態調査2021年版」の発刊にあたり記者懇談会を開催した。
冒頭、大島克俊理事長は、11月24日に行政担当官を迎え総会を開催したことを報告し、「交渉力、影響力、企画力、団結力のもと、新体制で臨んでいきたい。ファンを増やしていくことが業界にとって大きな課題であり、その一助となれる活動を目指したい」と所信を述べた。
調査結果によると、広告販促費の推計市場規模は1005億円。ホールが昨年最も利用したインターネットサービスは、「LINE」が53%、「Twitter」が27%、「ぱちタウン」が13%、「YouTube」が7%となった。広告・メディア企業が最も重要視しているものでは「動画広告」が29%、「SNS広告」が24%、「ネット広告運用の請負」が14%となっており、SNS広告、動画広告の需要が高まっているとして今後も開発が進むと予想している。
また、ホールおよび広告会社・メディア企業において、広告規制に関する教育が定期的に実施されていないことが明らかとなっている。「広告規制といったときには、風適法、都道府県条例が強く認識されているものの、通底する民法、不正競争防止法、消費者保護法に関する意識が著しく低かった」としている。
本調査を監修した法律関係アドバイザーの生島靖也氏は、「広告宣伝については1000を超える自主規制がある中、この調査を通じ、広告宣伝のあり方について協議し、見直していく必要がある。今後は広告宣伝への意識・関心を高めて、ホール、メーカー、広告企業含め、業界を挙げて協議・対応できるよう、その基礎データとなるためにも継続した調査を続けたい」と総括している。
本調査は、ぱちんこ産業の広告動向と意識を明らかにすることを目的に実施したPAA独自の調査。調査は8月26日~9月30日にかけて実施され、パチンコホール16社とPAA会員の広告・メディア企業22社から回答データを集め、2020年度の状況を分析した。