今年の年末年始営業は大量導入が行われた新台の効果により稼働は良かったと聞く。特に昨年末に登場したパチンコ新台「新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~」の大ヒットが全体稼働を下支えしたようだ。
そして、「年末」「パチンコ」と言えば必ず話題にあがる三重県の「オールナイト営業」だが、今年の稼働状況どうだったのか。愛知・岐阜を中心とした東海エリアでパチンコホール15店舗を展開するマリオングループ(本社・名古屋市中川区)の『マリオンガーデン1300桑名店』(三重県桑名市)のストアマネージャーに話を聞いた。
ストアマネージャーは、2019年対比(2019年12月31日~2020年1月1日)では若干少なかったと前置きしたうえで「いつものオールナイトらしい盛り上がりを感じました」と振り返った。コロナ禍の影響で大きく落ち込んだ2020年(2020年12月31日~2021年1月1日)と比べると2倍近い稼働があったという。ファン人口の減少、旧規則機の撤去など暗い話題ばかりのパチンコ業界だが、例年とほとんど変わらない稼働を維持したのは「三重のオールナイト」が特別な存在だからなのか。
数十年続いているとされる「三重県のオールナイト営業」であるが、その昔はごく一部のユーザーにしか知られていなかった。それがSNSや動画(YouTube)の普及とともに全国的に知られるようになり、今では日本全国からパチンコ・パチスロ好きが集まる一大イベントになっている。2020年はコロナの影響で参加を見送ったユーザーが多かったとは言え、WEB関連の解析からは「オールナイト営業」に関する情報需要が年々高まっていることが数値として表れているという。
稼働が高かった機種をたずねると、パチンコでは新台の「新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~」や「PF機動戦士ガンダムユニコーン」をはじめとした新規則ハイミドル機、パチスロでは「押忍!番長3」「SLOT魔法少女まどか☆マギカ2」「パチスロコードギアス 反逆のルルーシュR2」「パチスロ聖闘士星矢 海皇覚醒」などの旧規則機を挙げた。やはりパチスロにおいては撤去前に旧規則機の打ち納めをしたいというユーザーが多かったようだ。
そうなると心配なのは今年の年末のオールナイト営業。「確かに今市場にある6号機は魅力に欠けるので、今のままだと厳しいかもしれません。内規緩和によるスペック性能の向上に期待したいですね」(同ストアマネージャー)と、今後登場予定の新仕様のパチスロに期待を寄せた。性能次第では今年よりもさらに盛り上がるということになるかも知れない。
パチスロのほかに危惧しているのは「天候」だ。2020年、2021年と大晦日から元旦にかけて雪が降った。「高速道路の状況が悪く計画変更せざるを得なかった潜在的なファンは多かったと思います。今年は晴れてより広域からの集客が出来ればと考えております」とストアマネージャー。天候だけはどうすることもできないが、今年の大晦日はせめて”雪”だけは降らないで欲しい。
また、YouTube配信者の増加など『オールナイト』の楽しみ方の変化を感じているというストアマネージャー。「今年はいつもの盛り上がりだったと冒頭に話しましたが、まだまだ改善点はありますし、新規測機完全移行の来年に向けての課題が明確となったと思っています。より多くのパチンコ・パチスロファンの皆さんに年1度の”お祭り”として楽しんで参加もらえるような店舗づくりをこれから進めていきます」と抱負を語ってくれた。
今年の大晦日は昨年以上の盛り上がりとなるのか、今から楽しみである。
いつか行ってみたいけど今年は打つ台なさそう