平和は14日、同日開催の取締役会において希望退職制度の実施、営業所・出張所の統廃合、役員報酬の減額を決議し、特別損失を計上する見込みとなったことを公表した。
希望退職者の募集については、同社および遊技機事業に関わる子会社に在籍する40歳以上59歳以下の正社員を対象に250名を募集。2021年12月31日現在の同社および遊技機事業に関わる子会社の従業員数は881名であり、募集規模は約3割に上る。募集期間は1月18日から2月18日までで、退職日は3月31日。退職者には優遇措置として割増退職金の支給、再就職支援などを行う。営業所・出張所の統廃合は、3月31日付けで郡山出張所、八王子営業所、松本出張所、岡山出張所、鹿児島出張所を統廃合し、営業拠点を25から20に減らす。
中核事業である遊技機事業において、コロナ禍による市場規模縮小の加速、世界的な半導体不足に伴う電子部品の不足が、グループの業績に大きな影響を与えており、この激変する事業環境に対応していくため、人員の適正化・組織の若返りを図るとともに、経営資源の集約を行うことで効率的な体制の構築を目的に実施するもの。これにより割増退職金等約21億円を特別損失として計上するが、来期以降、年間で約20億円のコスト削減を見込んでいる。
そして経営責任を明確にするため、2022年1月から6月までの6カ月間、代表取締役社長の月額基本報酬30%カットなど役員報酬を減額する。連結業績予想の下方修正の主な要因が遊技機事業の不振であることから、遊技機事業に係る子会社の代表取締役社長も対象に実施する。
また同日、2022年3月期通期の連結業績予想の修正を発表。世界的な半導体不足に伴う電子部品の不足により、遊技機販売台数がパチンコ機6.3万台(前回発表予想10.8万台)、パチスロ機2.9万台(同5.2万台)と通期の計画を下回る見込みとなったことなどから、売上高1206億円(前回予想値からの増減額マイナス301億円)、営業利益90億円(同マイナス133億円)、経常利益87億円(同マイナス127億円)、純利益14億円(同マイナス125億円)に下方修正した。