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全日遊連・全国理事会で警察庁保安課の小堀課長が行政講話 ~撤去遊技機の計画的かつ適正な廃棄処理を要請(全文掲載)

最後に、ぱちんこへののめり込み・依存防止対策について述べます。

ギャンブル等依存症対策推進基本計画は、令和3年度が最終年度となっており、本年3月末を目途に基本計画の変更が行われることが予定されています。業界では、既に、現行の基本計画に基づき、ぱちんこの依存防止対策に係る実施規程を制定するなど、各種の対策に取り組まれていますが、引き続き、基本計画に基づく各種取組を着実に実施されるようお願いします。

基本計画を成し遂げるためには、ぱちんこホールだけでなく、遊技機メーカーを含め、多くの関係者が取り組む必要があります。ただその中で、お客と直接接することができるのは、ぱちんこホールの皆様だけです。ぱちんこへののめり込み・依存で困っていらっしゃる方は、お客の中の一部かもしれません。しかし、そうした方やその御家族の方の声に耳を傾け、真摯に向き合う、これができるのはホールの皆様方しかいません。

これを個々の従業員の器量に頼るのではなく、システム的に行うのが「自己申告・家族申告プログラム」です。貴連合会では、未導入ホールの経営者・管理者に個別に導入を働きかけるための取組を推進され、導入率が大きく向上した県もあると承知しています。引き続き、自己申告プログラム、家族申告プログラムの導入店舗の拡大、さらに同プログラムの実効性を高める取組等を進められることを大いに期待しています。

また、のめり込み・依存対策を進める上では、関係機関との連携協力も重要です。都道府県等と関係機関から成る連携会議が開催されている地域では、それへの積極的な参画を通じて、連携を深めていただきたいですし、また、ある県遊協やホール企業で行われているように、関係機関を巻き込み、依存防止のためのセミナーを開催することも大変良い取組であると評価しています。今後更に他機関と連携した取組を貴連合会で広げられることを期待しています。

 

以上、旧規則機の撤去を中心に、お話ししましたが、新規則機については、現在も遊技機メーカーにおいて様々な型式の開発努力が続けられています。遊技機メーカー団体からは、当庁に対し、射幸性を上げるものではなく、魅力ある遊技機づくりができるようにしたい、多彩な演出やゲーム性を高める遊技機をつくれるようにしたいと、様々な相談があり、議論をしてきました。いずれ皆様のところに、遊技機メーカーの努力の結果が届けられるものと思います。

新型コロナウイルス感染症の発現を契機に、国民の経済やライフスタイルなど様々な点が変わろうとしています。

業界として何か新たなことに手を付けることも結構だと思います。ただ、このような時だからこそ、「手軽で身近な大衆娯楽」としてのぱちんこに立ち返り、新規則機を活用し、リアル空間の良さを活かしつつ、地域の人がほっと安心して遊べることができるような遊技環境を創り出されることを期待しています。

また、より幅広い方から愛されるためにも、健全営業に一層努め、世間のイメージを払拭することが必要と考えます。現在、地球規模でESG(環境、社会、ガバナンス)に配慮した行動が求められ、これらが重要な評価基準の一つになっています。これまでも業界では、環境対策、地域貢献、不正排除等、様々な取組をしてきたと思います。その中には世間にあまり知られていないこともあります。ただ、現在のイメージを変えるためには、現状維持ではなく、より一歩、二歩、ESGの観点から、本来業務としてできること、社会貢献活動としてできることをそれぞれ考え、前に進めていくことが重要と考えます。

貴連合会の今後の取組に大いに期待したいと思います。

結びに、貴連合会の益々の御発展と皆様方の御健勝、御多幸を祈念いたしまして、私の話を終わります。

ご清聴ありがとうございました。


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