先日、小田急線「相模大野駅」周辺での市場動向をリポートしましたが、同日8月25日(木)の14時頃に海老名駅周辺も見てきましたので、今回はこちらについて触れさせていただきます。なお、海老名駅は小田急線・相模鉄道線・JR相模線が乗り入れるターミナル駅となっています。
今年のゴールデンウイーク前に『アビバ海老名店』(アビバHD)がグランドオープンしました。数か月前に閉店した『Dステーション海老名』(NEXUS)からの居抜き物件でしたね。
そんな『アビバ』は海老名駅から徒歩5分ぐらいに立地しています。周辺には同駅直結で『ガイアネクスト海老名』(ガイア)と、車で5分ほどのところに『キコーナ海老名』(アンダーツリー)が店舗を構えており、合わせて3店舗が立地しています。
各店舗の総台数は『アビバ』が1055台、『キコーナ』が1200台、『ガイアネクスト』が1057台です。この3店舗ではそれぞれ「立体駐車場」を備えていますが、『キコーナ』のみ駅からの無料送迎バスがありました。
視察時に全体稼動率が最も高かったのは『アビバ』で、50%近い客付き率をマークしていました。ちなみに『キコーナ』は3割強、『ガイアネクスト』は4割強の稼働率となっていて、相変わらず3店舗が激しい集客競争を繰り広げているようですね。
なお、営業レートごとに稼動率を比較してみると、『ガイアネクスト』が1円パチンコと5円スロットでかなりの底上げができていました。同店は1階と2階にホールが分かれていて、1階に4円パチンコ・1円パチンコ・20円スロット、そして2階に1円パチンコ・20円スロット・5円スロットという配置でした。先日閉店した『ガイア調布パチンコタワー』と同じような小さなパチンコ島に分かれた配置でしたが、『ガイアネクスト』の1円が9割以上も稼動していたのは、配置の見せ方が良かったのかもしれません。
ちなみに今回、海老名駅周辺の市場調査をしたかった理由は、『アビバ』がグランドオープンして4カ月後に初めてリニューアルオープンを仕掛けたためです。数ヶ月でリニューアルするのは、営業的に波に乗れていないのか、それとも始めから計画的な戦略があってのことなのかと、私は気になっていたからです。
その『アビバ』を視察すると、パチンココーナーに各台計数機システムを一部増設したことでのリニューアルでした。盛り上がっていたのは、箱積み4円パチンコの「エヴァ」「レールガン」「真・一騎当千」など最近のトレンド機種のみでした。スロットコーナーは全台が各台計数機ですので出玉感はわかりませんでしたが、「犬夜叉」「バイオハザード7」「新鬼武者2」などが満台という状況でしたね。
販促面では『アビバ』が先程も触れた「リニューアルオープン」を主張していました。同社全体で、今年5月から1の付く日に「ライゲキ」という新たなキャラクターを登場させていますが、この日は「総台数1055台」が大きくアピールされていました。
一方で『ガイアネクスト』では「駅前ダントツ」を示しつつ、その他ではパチンコ島にノボリを装着させ、「神奈川ガイアグループ共通コンセプト『ありがとう』」と書かれていたのも目に付いたものです。そして『キコーナ』では「最重要旗艦店1200」を幕板POPとして掲げていましたが、店内では巨大なキリンのぬいぐるみが更に目立っていました。
その他に細かいところでは(『アビバ』と『キコーナ』の駐車場をそれぞれ利用しましたが)『アビバ』の出口から細い道路に出る際、両方向共に近くに交差点があり、特に出口からの右折に時間が掛かりそうでした。これが利用者のストレスにならなければと感じたものです。一方の『キコーナ』では警備員が2名配置されており、問題は感じませんでした。
今回は『アビバ』が最多となる集客数を見せていましたが、日によってユーザーが回遊しているものと思います。また数ヶ月経過してから、再度視察に訪れる価値はありそうな市場ですね。
■プロフィール
拝 二刀(おがみ にとう)
パチンコ歴20年以上のホール従業員。最近は財布事情も厳しく、公休日のパチンコは低貸パチンコのみ。条件が良ければ高速道路を使って片道1時間のホールまで打ちに行くマスクを被った変わり者。さらに、最近オープンした「ゲームセンタータンポポ」に足繁く通っている。
昔あった店は無いのか。
海老名センター、ムサシ、プラザ、相鉄沿いにも一軒あったな。