ユニバーサルエンターテインメントは5日、同社元取締役の岡田和生氏らによって占拠されていた同社グループの「TIGER RESORT,LEISURE AND ENTERTAINMENT,INC.」(TRLEI)が運営するIR施設「オカダ・マニラ」について、このほど施設および運営の管理権を奪還したと発表した。
同社発表によると、5月31日に同社元取締役の岡田氏と、その指示を受けたTRLEIの元取締役のトニー・コアンコ氏、建築業者のディンド・エスペラータ氏らが、パラニャケ市警の警官及び私設警備員約50人などを引き連れて、「オカダ・マニラ」の施設に侵入。その後も施設および運営を奪取したまま「オカダ・マニラ」の運営が続いていた中、9月2日付でフィリピンカジノ運営公社である「PAGCOR」が、今年4月27日付の最高裁判所が発出した原状回復命令は岡田氏をTRLEI取締役、CEO、株主、会長として解任される前の原状を回復せよという命令であり、岡田氏に新たなTRLEI取締役会を結成する権限はないため、違法に任命された岡田氏グループが率いるTRLEI取締役会を認めないことを決定した。同日、PAGCORの代表者はフィリピン国家警察の支援を受けて、岡田氏グループが率いる取締役会、その代表者、非従業員らに対して、9月2日付の決議命令を執行し、ユニバーサルエンターテインメントが「オカダ・マニラ」の施設および運営の管理権を奪還したと説明している。
今後の対応について同社は、岡田氏グループが各部門の主要従業員を不当に解雇し、かつ指示に従わない従業員をも解雇していること、さらには契約書等の証憑資料の廃棄や無断での社外への持ち出し、一部の実物資産の不当収得、デジタルデータの改竄等を行っていることが想定されるとして、本件事案の調査、財務諸表への影響の検討等、運営体制の正常化に努めていくとしている。
また、最高裁判所が発出した原状回復命令はフィリピン最高裁判所にて再審理中で、判決等の交付は10月以降になる見通しであり、最高裁判所の最終判断が出るまでの間、岡田氏はTRLEIの取締役にとどまる。
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