日本遊技機工業組合(日工組)、日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)、一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は昨年12月1日、楽曲著作権を管理する一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)との間でパチンコホールに設置する遊技機から再生される楽曲の権利関係について合意。本年1月1日より、JASRACによる管理が開始されている。
ホールで遊技機から再生される楽曲の使用料の問題については、2015年4月、全日遊連の全国理事会でJASRAC側が、「楽曲の複製権については遊技機メーカーから使用料を得ているが、遊技機による音楽再生は上映権に該当し、別途使用料の支払いが必要で、ホールが遊技機を設置し楽曲を流している以上、上映権の使用料を支払うことが原則である」と主張。これを受け全日遊連側は、「ホールに設置している遊技機にどのような楽曲が使用されているか判然としない。また遊技機の入替が頻繁に行われている」との理由により個々のホールでの利用実態の把握が困難であることから、日工組、日電協に対して上映等利用に関しても遊技機メーカーで権利処理して欲しいと要請。その後、日工組、日電協がACCSとともにJASRACと進めてきた経緯がある。
合意内容では遊技機メーカーがホール経営者に代わり、遊技機へのJASRAC管理作品の複製に係る申込み手続きと、使用料の支払いをするというもの。使用料はJASRACの著作物1曲あたり80円が、ホールに設置された遊技機1台に対して発生。ただし今後3年間は経過措置が設けられ、利用料は2017年が50円、2018年60円、2019年70円となっている。
[2017年1月16日・日刊遊技情報]