日本遊技関連事業協会(日遊協)は19日、東京都中央区新川の協会本部において「2016年パチンコ・パチスロファンアンケート調査」「パチスロユーザー調査報告書」「女性活躍推進アンケート2017」の内容を報告する記者会見を開催した。
「2016年パチンコ・パチスロファンアンケート調査」は同協会が例年、来店客を対象に行っているアンケートで2016年は同年11月から12月にかけて実施。調査方法は調査実施ホールの来店客にホール従業員が直接聴き取り調査を行う、あるいは休憩スペースで来店客が直接アンケートシートに回答するという方式が取られ、全国127ホールから合計2242の有効回答が得られた。
その結果、パチンコやパチスロについて総合的な満足度が低く、かつ来場頻度は月2回以下という離反リスク層は他の層と比較して、「居心地の良さ」や「好きな機種の台数の多さ」の項目で不満度の高い回答が多く見受けられた。また遊技機に対しては「好きな機種の希望設置台数」が5.9台、さらに離反リスク層の半数以上が3万円を超えると使いすぎと感じる傾向にあることがわかった。今後は離反防止対策として店内の清潔感の維持、接客態度の向上に加え、1機種6台以上の機種構成や射幸性を適度に抑えた遊技機の開発や普及が必要という分析結果になった。
また「パチスロユーザー調査」ではエンビズ総研協力のもと、全国8万人を対象にパチスロの参加状況を確認。調査は2016年12月9日から12月13日にかけて、「新規ユーザー(10代から20代)獲得のための若年層への訴求」と「現行ユーザー(30代から40代)の離反防止の為の不満要素の改善」を重点に実施された。
若年層への訴求には昨年の調査で現行プレイヤーからの勧誘が有効と判明。今回はそのために誘う人がどのような遊技機を好むのかについての質問がなされ、「1時間以内、かつ予算1万円以内をひとつのサイクルとして完結するゲーム性」「消費枚数程度の大当りが2回引ける(プラス500枚の期待感)」「3回に1回は勝てる(と思わせる)出玉バランス」といった要素が重要という分析結果になった。
一方、現行ユーザーについては不満要素を解消させる遊技機に必要な要素として、「2時間で予算2万円以内をひとつのサイクルとして完結するゲーム性」「消費枚数程度の大当りが2回引ける(プラス1000枚の期待感)」「プラスマイナスゼロとなる比率が高く、偏りの少ない出玉バランス」などのポイントが上がった。今後は不満傾向が増加しているAT/ARTタイプにおいて、ターゲット層が納得するような遊技サイクルを実現する必要があると結論付けた。
さらに同協会の会員企業429社を対象に、業界の活性化と女性の活躍推進を目的とした「女性活躍推進アンケート2017」も実施。回答企業34社の2015年度の従業員数は3万1277人(前年比102.7%)で、そのうち女性従業員は1万1538人。構成比では前年の31.7%からプラス5.2ポイントの36.9%まで上昇している。
[2017年4月26日・日刊遊技情報]