セガサミーホールディングス(HD)は18日、同社の子会社であるセガが100%出資して新設した株式会社セガドリームが、6月27日付で東京地裁に民事再生手続き開始を申し立てたインデックスとの間で、インデックスの展開してきた事業を譲り受ける事業譲渡契約書を締結したと発表した。セガサミーHDによるリリースでは、インデックスが展開する事業再生を円滑に進めることを目的としている。インデックスは、「(真・)女神転生」シリーズ、「ペルソナ」シリーズ、「世界樹の迷宮」シリーズなど、知名度が高く、シリーズとして確立されたIP(知的財産権)を「アトラス」ブランドとして多数所有している。
セガは2012年より、インデックスが開発した家庭用ゲームソフトの日本国内における流通業務を受諾。またサミーは、パチンコおよびパチスロの液晶演出と制御基盤の開発をインデックスに委託してきた。今回の事業譲渡により、セガとサミーは、インデックスのIPを、家庭用ゲームや、PCおよびスマートデバイス、さらに遊技機のコンテンツに活用することができるようになる。
インデックスは、アトラスをはじめ、多くのゲーム制作会社、アニメ制作会社、通信機器会社などを子会社化し、持ち株会社として膨張。だが2010年、減損処理や株式市場の落ち込みによる有価証券評価損で赤字を計上。さらに同年、同社が投融資していた旧・日本振興銀行が破綻したことにより、その多くが回収不能となっている。債務超過となったが、2013年6月には、有価証券報告書の虚偽記載による金融商品取引法違反の容疑で、証券等取引監視委員会の調査を受けるに至った。調査は現在も継続中。
セガサミーHDは、今回の事業譲渡契約の締結は監督委員の同意を得たとしており、民事再生法に定められた裁判所の許可を受けた上で事業譲渡を実行する予定。事業譲受期日には11月1日を予定する。
[9月20日・日刊遊技情報]