編集部ではグランドオープン店舗や注目店舗、注目エリアの稼働調査を実施している。本稿では稼働調査における注目店舗をピックアップし、店舗の詳細およびその市場動向を紹介する。
関西エリアに3店舗のパチンコ店を運営するチャンスグループは3月7日、大阪府堺市の『ザ・チャンス8』に新型コロナウイルス感染症の陽性反応者が来店していたとして臨時休業を発表した。これを受けて、編集部では同店の状況や近隣店舗の影響などを調査すべく、3月10日の午後に稼働調査を実施した。
13日に営業再開、休業期間は実質6日間
調査を行った3月10日は『ザ・チャンス8』は休業中で、ホームページ上で告知されたものと同じ内容の臨時休業のお知らせが入口部分の1カ所に掲示されていた。取り立てて何か作業している様子はなく、既に消毒作業は終了している様子であった。
調査翌日の11日には、保健所の指導に基づいた徹底した消毒作業終了の報告が掲示され、13日から営業再開のアナウンスも発表されている。なお、営業再開に先立って、アルコール洗浄液の準備や、数に限りがあるとしながらもマスクの配布などが行われたようだ。
近隣のパチンコ店の営業状況を見た限りでは、当該店舗から最も近い『パーラーアトム中百舌鳥店』や『パーラーARUSA』が、遊技台の消毒清掃、広告宣伝の自粛などをアピール。特に、前者は店内の至る所で告知物が確認できたことから、影響の大きさがひしひしと伝わってきた。
ただ、その他の競合店舗では目立った告知は見られず、従業員のマスク着用などに留めているところがほとんど。今回の稼働調査で集客数トップだった『グランキコーナ堺店』に関しては、店舗入口にアルコール消毒液を設置するのみで、各企業による対応の温度感の違いを顕著に感じた。
広告・イベント自粛などの足並みは揃わず、業界としてのまとまりは一向に見えない。それどころか、パチンコ店には未だに来店客が絶えず、そのほとんどがマスクをしていないことにも驚く。にわかに、パチンコバッシングの波が着々と押し寄せており、今後の舵取り次第では重大な局面を迎えるのではないか。
※本稿は2020年3月13日付け「日刊遊技情報」に掲載した記事をweb用に再編集したものを掲載しております。