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【寄稿コラム】経営者が諦めない限り「パチンコ企業」はそう簡単に潰れない

今から10年以上前、地方の小規模パチンコチェーンでコンサルの仕事を請け負っていた。銀行からの借入金が約100億円だったのに対し、経営ホール全体で生み出すキャッシュの額は毎月赤字が続く。そんなどうしようもない倒産寸前の企業である。

そこでの私の仕事は「債権者集会」に出ること。そして社長に代わって「今月も返済が出来なくて申し訳ございません」とひたすら頭を下げることだった。ちなみに加わった当初は、金融機関の担当者達から結構な罵詈雑言を浴びせられたものである。まあ当然といえば当然だろう。何ぜ絵に描いた餅である事業計画は一切達成できず、もう数年来元本返済など出来ていなかったのだから。

むろん「期限の利益」もとっくの昔に喪失していて、金融機関側からすればいつでも倒産させられる状態である。それでも実際には、ただひたすら文句を言われるだけ。そして絵に描いた餅をブラッシュアップするよう指示されるだけだった。その理由は実に簡単で、倒産させたらシャレにならない金額の損失が確定してしまうから。下手したら、融資している金融機関自体が破綻という大参事になりかねない。

正に「借りたもの勝ち」状態だった。さすがにここまで来ると銀行側も相応の引当金は積んでいるだろうし、こういう状態が何年も続けられるわけはないと思っていたが、結局同社が倒産したのはそれから5年以上経ってからのことである。

経営者が諦めない限りパチンコホールはそう簡単に潰れない。莫大な借入金が残っていて、且つ保有する資産の少ない企業ならば尚更のこと。そんな現実を身を以って経験させて頂いた昔話である。

昨年からパチンコホールの閉店ラッシュが続いていることは周知の通りだ。それでもコロナ禍以降に倒産したパチンコ経営企業は、実は相当少ないのが実態である。もちろん(倒産企業を出来るだけ出さないようにする)支援策の効果もあるし、そうした金融庁の姿勢が金融機関の対応に影響を与えていることも間違いないところ。

ただし、パチンコ経営企業の倒産が少ない理由はそれだけではない。「現金商売である強み」に加えて(借入総額があまりに大きすぎるため)支援を継続せざるを得ない案件が思いのほか多いこともまた事実なのだ。なぜ潰れないのか。外から見ているだけでは、そう不思議に思う企業や店舗が沢山あるのもパチンコ業界における特徴の一つといえるかもしれない。


コメント:14件 コメントを書く

  1. うーん、何を言いたいのかよく分からないな。例として取り上げたぱちんこ屋も、結局5年後には潰れたんでしょ?今のぱちんこ業界が数年後に盛り返して活性化するとは思えず、このままずるずると衰退する可能性の方が高い。つまり、今はまだ何とか持ちこたえているけど、これから数年の間にぱちんこ屋の倒産は徐々に増えていく、ということじゃないの?

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  2. パチンコ屋に支援なんていらない。
    パチンコ屋を企業とか言うのはやめろ。あんなもん企業でもなんでもねんだわ。
    さっさと日本から消え去れ。

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