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【寄稿コラム】パチンコ新機種「ウルトラマンティガ」の継続率84%についての解説

10月2日より導入が開始される新機種「ぱちんこ ウルトラマンティガ 1500×84」(オッケー.)のスペックが話題となっている。総量規制の限界と言われていた1500発×81%継続を超えるスペックで登場したのだ。

まず、なぜ1500発×81%が限界と言われているのかというと、内規において出玉総量が「初当り出玉を含まず6400個未満」といったルールが存在するためである。

その計算方法として、ループタイプの場合は「確変突入時から確変終了までの期待値」を指しているため、最後の通常大当りは含まれない。これは確変ループタイプだけではなく、1種2種の時短ループタイプにもあてはまる。

81%継続の平均継続回数は約5.26回。しかし、上述したように最後の大当りは総量規制に含まれないため、平均継続回数から-1した約4.26回が総量の範囲内となる。

そのため「特図2の平均出玉1500発」×「平均大当り回数約4.26回」=6390発と、範囲内のギリギリの数値となっていることが分かる。

さて本題の「ぱちんこ ウルトラマンティガ」の1500発×84%について考えてみよう。

先ほどまでの話から普通に1500発×84%といったスペックでは「平均1500個」×「平均大当り回数5.25回」=7875個で内規違反になってしまうことが分かる。つまり、設計上では「特図2の出玉」か「継続率」のどちらかに何らかの“からくり”が存在していると想像できる。

まず継続率だが、右打ち中の小当り確率1/67.7と転落確率の1/319.9では継続率は約82.5%となる。そこに残保留の引き戻しを考慮すると約83.5%(平均継続回数約6.07回)となり、四捨五入することにはなるが表記継続率84%に間違いはなさそうだ。

なお、継続率約83.5%の場合、総量規制が適用される平均大当り回数は約5.07回。約84%の場合は約5.25回となり、後述するからくりを利用しても総量はオーバーしてしまうため、四捨五入表記が相応しいかどうかという問題はある。

本題に入るが本機のポイントはRUSHの転落契機にある。「ガンダムユニコーン」のような転落タイプのように見えるが、実は(通常時から確率が変動しない)図柄直撃の“大当り”で転落する仕様になっている。

すると右打ち時(特図2)の実質的な振り分けとしては「10R電サポ有が約82.5%」「出玉無し電サポ無しが約17.5%」(=小当り1/67.7と図柄揃い転落1/319.9の合算)と置き換えることが可能であり、特図2の平均出玉は1240発程度(1500発×約82.5%)。つまり、上記した総量規制の範囲内となる平均大当り回数(約5.07回)を掛け合わせても約6300発と範囲内に収まる設計となっているのだ。

なお、実際は転落大当り時に数発の出玉が得られるため、平均出玉は1240発よりも若干大きくなると考えられるが、総量までに100発程度の猶予があることで規制の範囲内に収まっている。

以上のことから、「1種2種混合機」「転落確率1/319.9の転落仕様」でなければ実現できなかった仕様と言え、上位互換の後続機が登場しにくいと考えられることから、暫くの間は“オンリーワン”に近い性能を有した機種と言えるだろう。


コメント:9件 コメントを書く

  1. ティガ出玉が今足りない
    ティガ出玉を授けてくれ

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    2
  2. 謳い文句と実際の挙動(出玉力)は隔離ありありなのが容易に想像つく。

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