経済産業省大臣官房調査統計グループは15日、「特定サービス産業動態統計調査」における2020年4月分の確報を公表した。それによると、「パチンコホール」の売上高は1097億7700万円、前年同月比の増減率はマイナス61.8%と大幅に減少。4月は政府の緊急事態宣言に伴い、多くのパチンコ店が臨時休業した影響が大きく数値に現れた格好だ。
店舗数は対前年同月比マイナス1.4%、遊技機の設置台数は同マイナス1.4%とそれぞれマイナス。また、従業員数では増加傾向が続いていたその他従業者が10カ月ぶりにマイナス0.9%となったほか、正社員も同マイナス1.7%だった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響でそのほかの対個人サービス業の趣味・娯楽関連業種の業績も全て減少。その中でも特に「遊園地・テーマパーク」の影響が大きく、売上高は6億3800万円で対前年同月比マイナス98.9%。ボウリング場においても、売上高は1億700万円で対前年同月比マイナス92.4%。一方、ゴルフ関連では、「ゴルフ場」が売上高39億700万円で同マイナス49.1%、「ゴルフ練習場」が売上高16億9200万円で同マイナス34.1%と、他の娯楽業種に比べ落ち込み幅は小さかった。
同調査は、特定のサービス産業の売上高等の経営動向を把握し、短期的な景気、雇用動向等の判断材料とするとともに産業構造政策、中小企業政策の推進及びサービス産業の健全な育成のための資料を得ることを目的として1987年12月にスタート(「パチンコホール」への調査は2000年1月から)。調査業種に属する業務を営む企業(又は事業所)で、調査業種の全国年間売上高の概ね70%をカバーする売上高上位の企業(又は事業所)を対象に調査を行い、毎月公表している。