パチンコ業界に特化したマーケティングをおこなうシーズリサーチ(本社・東京都台東区)は今月20日、「新型コロナウイルスに関する全国パチンコ店調査レポート」と題するWEBアンケートの結果をまとめたレポートを同社のホームページに掲載した。調査期間は同6日~12日までの1週間。パチンコ店の運営に携わる経営者や本社の管理者、店舗責任者などが回答者(912サンプル)となっている。
パチンコ店における感染症予防対策の実施内容はパチンコ・パチスロ産業21世紀会が定めるガイドラインにほぼ準拠しており、実施状況は「遊技客のマスク着用」が96.9%、「入口や店内での消毒設備の設置」が96.4%、「遊技台をはじめとする共有部分の消毒」が96.0%などでいずれも高い数値を示したが、「トイレ内の消毒やハンドドライヤーの使用停止」「景品カウンターでの交換客の間隔確保」「台間ボードの仕切りや間隔をあけた遊技環境」は8割台。さらに「入場時の整理や対策」「店内BGMのボリューム調整」「喫煙ブース等の利用制限」はそれぞれ7割台とやや低く、「入店時の体温測定」については30.8%に留まった。
また、新型コロナウイルスが流行する以前との稼働比較では「3~4割減少」が62.6%ともっとも多い。来店客の回復がままならない状況のなか、営業面の不安に関しては、「従業員への新型コロナウイルス感染」(80.6%)につづき、「店舗でのクラスター発生」(78.5%)が高い割合で懸念された。さらに「パチンコへのイメージ(の減少)」(63.5%)、「従業員の雇用維持」(39.6%)なども危惧されている。
一方、来店客の減少に対応するコスト削減策では「新台の購入費」とする回答が87.4%で最高値。ただ、店舗側と本社側の回答には違いがみられ、今回の調査によれば、店舗側は「設置台数の削減」「広告宣伝費」「人件費」など営業にかかわるコスト削減で現状をしのぐ考えを示し、本社側は「コンサル等の外注費」「研修・セミナー費」「地代・家賃」といった運営面での項目をコストの削減対象にあげている。