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『楽園立川店』がグランドオープンして3カ月、感じる疲弊

『楽園立川店』

都内最大級の巨艦店『楽園立川店』(運営・浜友観光)が本年8月7日にオープンしてから約3カ月が経過した。本稿ではあらためて東京都立川市・立川駅周辺店舗の稼働調査を実施し、動向を探った。

なお調査は11月19日金曜午後に実施。同日は全日遊連主催の全国ファン感謝デーの初日となっており、『楽園』では昼ごろにもくじ引きの抽選を行っていたが他店は基本的に午後19時が初回の抽選となっていた。

まず『楽園』の客付きを見ると集客数665人と地域内最多で稼働率も42.8%を記録している。しかし数字からは相当な繁盛店に見えるのだが実際に店内を見て回ると稼働状況の割に賑わいが感じられない。2階の4円パチンコフロアには「P牙狼月虹ノ旅人」82台による「牙狼ストリート」が他の旗艦店と同様に設置されているが客数は20人程度とほぼ空席。2階のパチンココーナーはその他主力機も空席が目立っていた。地下のパチンココーナーも客付きには偏りがあり、32台設置の「ガンダムユニコーン」と低貸玉パチンコこそ半数以上の席が埋まっているが特定のシマを除けば2階フロアと同じ状況だった。

パチスロについても旧規則機の客付きは良いが新規則機は大半が空席。オープン時から新旧規則機の設置フロアを調整したようで4階フロアの通常貸パチスロにもバランス良く客が付いてものの、旧規則機撤去後は再び主力機に悩まされそうだ。客付きは決して悪くないのだが通常貸玉で稼働している機種に偏りがあり、空席が多いような印象を受けてしまう。また全台にパーソナルを導入しながらも通路や空間を広めにとったゆとりあるスペースが客数を少なく錯覚させてしまっている。コロナ禍の中でのオープンに加えて今後の新規則機移行等を踏まえた次世代的な店づくりではあるが、手狭で雑多なつくりの店が持つ高揚感や従来のホールのイメージに慣れたユーザーには戸惑いがあるかもしれない。

『ハイパージアス立川』

周辺店をみていくと、『楽園』と同様に立川駅南口そばの2店舗は影響が大きく、『ハイパージアス立川』も稼働率49.0%と『楽園』を上回っているが以前の圧倒的地域一番店という立ち位置は危うい。所狭しと玉積みが置かれていた3階パチンコフロアも主力機に空席が多く出ており、玉積みも「減った」と感じてしまう。

それ以上に『楽園』に客を奪われたと感じさせるのが『P-PORT PREGO立川店』であり、稼働率は17.3%と苦しい。駅南口からの導線上に『楽園』があるためか、それなりに客付きがあった低貸玉もほぼ空席となっていた。同店1階のパチスロフロアでは入口すぐのシマに9月導入の「パチスロ楽園追放」が8台鎮座しており、「都内最多設置」とのポップが掲げられている。それ以外にはなにもアピール等は行っていないが何かと深読みしてしまう配置だ。

一方の北口側ではこれまでやや存在感の薄かった『Super D’station立川店』が健闘している。調査日は旧イベント日の影響もあってか主力機の客付きがよく、他店舗では空席の目立った「牙狼」も同店の40台は満席だった。また『楽園』オープン後に2階フロアのパチスロをすべてパチンコに変更する大掛かりなリニューアルも行っている。パチスロ減台、パチンコ増台がプラスに働いた結果に見えるが増減台のあったコーナーに客の姿は少なく、主力機の運用方法の改善や力の入った接客など改装はあくまでもアピールの契機に過ぎないと感じた。

『楽園』オープンからまだ3カ月ではあるが既にどの店舗も疲弊が見て取れる。各グループが力を入れる大型店が密集し、旧イベント日がほどよくバラけていることもあってユーザー側からすると都合は良さそうだが、店側の通常営業から徐々に客が遠のいている状態にある。軍団行為の排除等、一般ユーザー増へ競争が過熱してはいるが店の力だけで増やせるユーザー数の限界も感じる。単なる潰し合いに終わるのは避けたいところだ


コメント:10件 コメントを書く

  1. 普通にパチンコ離れが止まらないだけ
    これから先、体力のない、他に事業を展開してないメーカー、各ホールもどんどん潰れていく

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  2. 同店1階のパチスロフロアでは入口すぐのシマに9月導入の「パチスロ楽園追放」が8台鎮座しており、「都内最多設置」とのポップが掲げられている。それ以外にはなにもアピール等は行っていないが何かと深読みしてしまう配置だ。

    プレゴは楽園に出ていって欲しいんだろうなw

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