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期限切れまでわずか、「凱旋」設置店舗の今


弊社DBによると高射幸性機「ミリオンゴッド 神々の凱旋」の残存数は10月20日現在、全国で残り404台まで減少。設置を続ける店舗はごく一部だが半数の219台が千葉県に集中して設置されている。本来は自主的に撤去済みとなっている同機だが実際の認定期間については他旧規則機同様に延長されているため設置自体に法的な問題はなく、その上で延長されていた期限を11月上旬には全国的に迎えることになる。本稿では完全な撤去まで残り2週間少々となった同機の設置継続店舗や周辺店舗、直近まで設置していた店舗等を10月16日から17日にかけて視察を行った。

フル稼働に立ち見、別格の「凱旋」

まず「凱旋」設置継続店舗を見てみると休日昼過ぎではあるが同機はフル稼働となっていた。多少の離席はあるものの全台が埋まっており、周辺には立ち見等で空き台を待つユーザーが常に数人居る大盛況だ。空席があるようなら少しくらい遊技しようかとも考えていた筆者の甘い考えをひと目見ただけで打ち砕くほどの別世界だった。

出玉状況についても調査した半数近い台で玉箱を使用しているほか別積みも確認できた。周辺店舗では休日やイベント日等の影響でパチスロがほぼ満席だった店舗であっても別積みができていたのは30パイの「チバリヨ」数台だけだったことを考えると出玉力やアピール力はやはり別格である。また「設定①でも気にせず打つのだからベタピンだろう」という考えになりがちだが出玉を見る限りでは高設定が使われていてもおかしくはない、と思わせるような状況になっていた。「凱旋」以外にもわずかに残っている「戦国コレクション2」や「アラジンAⅡ」といった高射幸性機もほぼ満席となっている。補足だが「アラジンAⅡ」は11月中に、「戦コレ2」も12月には認定が切れるため完全撤去となるはずだ。また高射幸性機以外の稼働については他店同様に旧規則機中心ながら6号機にもそれなりの客が付いており、箱積み等も一般的な店舗よりは多いように見える。高射幸性機で得た利益を他機種の還元に回せているのではないかと考えるユーザーも多そうだ。

次に直近の9月上旬頃までは高射幸性機を設置していたと思われる店舗の稼働状況だが、高射幸性機が撤去されたからといって大きく客付きが減少したようには見えない。撤去後に導入されたのは主に6号機旧機種でほぼ空席となっているが他店も似たような状況だ。高射幸性機目当てで来店していたユーザーのみがごっそりと消えたが、他機種にもともと付いているユーザーは変わらず来店しているように見える。ただし高射幸性機によって得ていた利益をどう補填するかという一般的な店舗と同様の問題が遅れて出てくるのは間違いない。パチンコ側の客付きが芳しくないのもパチスロ寄りの営業でしわ寄せが出ているとも考えられる。

数店舗を確認した限りでは、高射幸性機を求めて来店するユーザーと他ユーザーは別物であり、機械が撤去されればそれっきりの存在である。一方で店舗の既存ユーザーについても一部機械の撤去が大きな影響を及ぼすようには見えない。問題は高射幸性機が完全に撤去された後、新台等の導入に影響が出ている状態で新規則機への移行ができるのかどうか。特に「ジャグラー」シリーズは中古価格も高止まりしており、来年1月末の新規則機移行後にパチスロコーナーは大きな変更を余儀なくされる。

設置を強行したことによるデメリットが果たしてメリットを上回るのかどうかも注目すべき問題ではあるが、本来であればユーザーに受け入れられる6号機を出せなかった時点で業界側の落ち度だ。どんな新機種よりも高射幸性機のほうが面白いと考えるユーザーが多いからこそ発生した問題なのだから。


コメント:11件 コメントを書く

  1. 自主規制でお上にアピールするも…結局一枚岩では無かったバカ丸出しのパチ屋の組合…ならば嫌がらせしてやろうと新台の販売をさせない様に動くも、ソレが裁判沙汰になった場合に勝ち目は無く…正直者が馬鹿を見る展開…テメーでテメーの首を絞めてりゃ世話無いよ

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  2. どうせもう撤去するんだしそっとしといてやれよ

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