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【金丁回顧録#1】釘整備の修行、最初は三角釘をひたすら叩く

以前、私が釘整備というものを身に着けるために、9か月の研修を受けた時の話をしたいと思います。

この道10年以上のベテラン釘師の方が師匠として付いてくれました。ただ、最初は釘整備らしいことをさせてはもらえませんでした。

とにかく、三角形の入賞口を底辺・左右全て同じピッチに合わせる事を延々と繰り返すことになるのですが、これがとても難しいのです。この正三角形の各辺を同一にするためには、3本の釘が全くの同一方向を向いてないと実現できません。仮に、元ゲージのピッチが全て同じであったとしても、初心者にはかなり難易度が高いです。それだけではなく、この正三角形は実は正三角形でない場合が多いのです。

パチンコの釘は、メーカーの釘打ち機によってあらかじめインプットされたX・Y座標をトレースしながら打ち込まれます。その当時の釘打ち機は誤差が大きく、プログラム上で同一ピッチであったとしても、実際と異なる位置に打ち込まれることは多々あるのです。こうした場合、まず元ゲージの寸法から揃える必要があり、そこから始めて三辺同じピッチに合わせる作業に取り掛かれます。

つまり、一見単純に見える三角形の各辺のピッチを合わせるという作業は、“腰を折る”という元ゲージを合わせる整備技術も同時習得することになります。更に、ゲージ棒の0.01ミリの差異を手の感触で覚え、なおかつ釘を真っすぐに叩くという計3つの技術を習得しなければ出来ないとても難易度の高い作業だったのです。

つづく


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  1. 釘の最初は調整ドライバーで三角を作れる様になってからハンマーですね。いきなりハンマー持っても真に当たらないでしょう。叩く男の子を、聞いたら上手いか下手かはわかりますね。

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-コラム

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