首都圏を中心にパチンコホールを店舗展開する安田屋グループ(本社・東京都板橋区)は12月7日、千葉市花見川区の『やすだ幕張店』のグランドリニューアルオープンを行った。本年10月上旬より休業を行い、約2カ月かけて増床を実行。新たに大規模なパチスロフロアが追加されており、総設置台数1242台で千葉県最大級の大型店舗を謳っている。リニューアル以前の設置台数はパチンコ680台、パチスロ280台の計960台。増床後はパチンコ820台、パチスロ442台となっている。
編集部では12月19日、日曜午後に同店を中心に調査を実施した。
『やすだ幕張店』ではパチンコ・パチスロともに一部主力機に絞った超大量設置という形式を取っており、特に「P牙狼月虹ノ旅人」は全国最大の120台を設置。21日のリニューアルでは「新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~」を関東最大級の80台導入など圧倒的な規模で投資を行っている。そうした熱意をユーザーも感じ取っているようで、昼過ぎの店舗到着時には既に駐車場は満車。店内もほぼフル稼働で空席を求めて店内を歩くユーザーも非常に多い状態となっていた。リニューアルから1週間以上経過してなお期待度が高く、年末年始も稀有な盛り上がりを見せるのはまず間違いない。
今回のリニューアルにあたってはパチスロフロアの拡充に増台の規模も上と、一見すると現在増えているパチンコ増台、パチスロ減台という新規則機移行という問題への対処に逆行しているようにも見える。しかしながら実際に店舗を見て回った印象としてはメインフロアをパチンコに明け渡し、パチスロは新設されたエリアに押し込まれているように感じる。
玉積みを行ってもある程度は通る余裕のあるパチンコ島と比べると、新規フロアは変則島等はあるがやや窮屈だ。勿論一般的に問題ない広さは確保されているものの、「パチンコと比べると」狭く感じる程度のものである。パチスロ側の稼働状況もほぼ満席とはいえ、ごく一部の機種は大半が空席であったりとパチンコと比較して支持率は悪い。パチンコ側の玉積みによる出玉感とパチスロ6号機の出玉感の無さが相まって、パチスロコーナーは盛況ではあるものの店の片隅に追いやられてしまったような印象も拭えない造りであるのは改善点だろう。それでもこれだけの席を埋めるポテンシャルが新規則パチスロにもあるという点は機械のみに不振の責任を求める現状に一石を投じるものだ。
競合店を見ていくと、『やすだ』の目の前に位置する『ミリオン幕張店』は稼働率43.2%とまずまず。『やすだ』側がほぼ満席だった為、空席を求めて移動する客も出ていたと考えられる。また国道14号線沿いでは近隣に『TOHO幕張店』と『アスワンMAKUHARI』が立地。距離も相まって『やすだ』への流出は確実だ。その他14号線の上下には人気店や大型店も多数あるが、直接的な影響は小さいと思われる。
そのような中で今回の『やすだ』のオープンに対して最も反応しているのが『やすだ』から北へ3キロ程度離れた『マルハン習志野店』だ。
同店では千葉マルハンの旗艦店として12月上旬よりリニューアルを行っている。店舗外観にも大きく旗艦店の文字を貼ってアピールしているほか、「お客様満足向上強化指定店舗」とあるように店員の所作にも活気があり、特別感の創出に余念がない。『マルハン』がこれだけ力を入れる理由には『やすだ』だけでなく、12月29日にグランドオープンを控える『ビックマーチ東習志野店』の存在がある。
ジョイパックグループ(本社・茨城県つくば市)の千葉県初進出店舗であることに加えて、設置台数も千葉県下最大の1306台と『やすだ』のリニューアル後をも上回る。住宅街の中心という立地で盤石の体制だった『マルハン』だが、南側の『やすだ』、北側の『ビックマーチ』と巨艦店に挟まれる形となり、ユーザーの流出が予想される。旗艦店やリニューアルといったアピールでもまだまだ安心には程遠く、長い戦いが予想される。
大規模なリニューアルを行った『やすだ』、オープンを控える県下最大の『ビックマーチ』、挟まれた『マルハン』の意地と、大規模衝突はまだまだこれから。この繁忙期で最も盛り上がる市場だ。
マルハンもリニューアルしかけるだろうな
バチバチにやりあって欲しい
マルハン仕掛けて来たね グランドに対抗だ。マーチはガロ、ガンダムの島は玉積みか。