関西を中心に『123』の屋号でパチンコ店をチェーン展開する延田グループ(本社・大阪市中央区)は1日、大阪府羽曳野市の『123羽曳野店』を『123+N羽曳野店』とする屋号変更を伴うグランドリニューアルを敢行した。
編集部ではオープンより2週間が経過した7月14日の午後に、同店とその周辺店舗の稼働調査を実施した。
5円パチスロを廃止し、4円パチンコを増台
改装期間は約1カ月。外観・内装ともに新築店舗と思える程に隅々までリニューアルされ、全て絨毯に張り替えられた床面は高級感が感じられた。
また、パチスロコーナーとパチンココーナーを隔てていた壁を取り壊し、その間に広々とした空間を確保。この空間をメイン通路とし、通路に面したコースには「P牙狼月虹ノ旅人」、「ぱちんこCR真・北斗無双」、「ジャグラー」シリーズといった稼働の高い機種を集中させることで、盛況感の創出に成功していた。
設置構成に関しては、5円パチスロを廃止し、4円パチンコを増台したことでパチンコ比率が上がっている。総設置台数に大きな変化はなく、4円パチンコ576台、1円パチンコ216台、1000円46枚パチスロ443台の計1235台で、リニューアル前に比べ8台の増加にとどまっている。
このほか店内で目についたのは喫煙ブースの配置。パチスロコーナーには複数人が同時に利用できる2つのブースを近接して設置しているのに対し、パチンココーナーは個室または小さめのブース6基を分散させて設置していた。ブースの配置には明らかな違いがあり、パチンコとパチスロで遊技者の喫煙行動の違いを考慮した配置のように感じられた。
パチスロコーナーの3分の1は「ジャグラー」シリーズ
調査時における全体稼働率は約5割。4円パチンコは「P牙狼月虹ノ旅人」をはじめ、「P大工の源さん 超韋駄天」、「ぱちんこCR真・北斗無双」、「海物語」シリーズが稼働をけん引。1円パチンコは地元客と見られる年配層・女性客で賑わっていた。
一方、パチスロはパチンコに比べてやや落ち着いた稼働となっており、少しだけ回して見切られた台が散見していた。そんな中、パチスロ全体の約3分の1を占める「ジャグラー」シリーズにおいては「マイジャグラーⅢ・Ⅳ」を中心に多数の客付きが確認できたが、6号機の「アイムジャグラーEX」(42台)はほとんど客付きがなく、これから「ジャグラー」シリーズを新規則機へ移行していくなかで、不安が残る状況となっている。
『イルサローネ』『マルハン』が追随
競合店では、『イルサローネ藤井寺店』と『マルハンメガシティ羽曳野店』が3割ほどの稼働で同店を追随している。
『マルハン』は、4円パチンコの大半を玉積みとしており、「P牙狼月虹ノ旅人」や「ぱちんこCR真・北斗無双」など客付きの多いコーナーは活気が感じられたところ。『イルサローネ藤井寺店』は、これに対抗してか「ぱちんこCR真・北斗無双」「P北斗の拳8 救世主」「Pとある魔術の禁書目録」で構成される1島を玉積みコーナーとし、「あの頃の楽しさ再び!」とのキャッチコピーとともにアピールしていたが、残念ながらその効果は見られなかった。
新たに店名に加えられた『+N(プラスエヌ)』は、遊技機台数1000台以上の旗艦店舗にしか与えられない同グループにおける特別な称号であり、グループ66店舗中、同店を含め8店舗しか存在していない。
『123+N羽曳野店』はその称号に相応しい強豪店舗であり続けることができのか、また7月1日に開設した同グループの公式YouTubeチャンネル「123TV」にも注目していきたい。