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『メッセ吉祥寺店』が突貫工事でグランドオープン、中央線の覇者として6軒のパチンコホールだけで2900人もの顧客を集める

『メッセ吉祥寺店』。グランドオープン当日も外観は工事中のままだった。

メッセ」グループは東京都を中心にパチンコホールを店舗展開する中堅チェーンである。経営ホール数は13軒で、事業規模は特別に大きいものではない。それでも近年では実に積極的な新規出店が目立っていて、尚且つ大半の経営店舗が顧客から高い支持を集める優良ホールだ。故に、最も勢いのあるパチンコ企業と評しても過言ではないだろう。

そんな同社が『パラッツォ吉祥寺イースト店』をグループ化したのが本年9月のこと。同店はパラッツォ東京プラザグループが永らく運営していて、「JR吉祥寺駅」前商圏ではいわゆる地域一番店であった。そのため、M&Aが官報に公告された際には少なからず驚かされたものである。

中央線沿いで積極的に新規出店を続けているメッセグループにとって、吉祥寺エリアはどうしても押さえておきたい場所の一つだったのだろう。もともと、閉鎖済みのパチンコ店(ベルファン)の跡地に『メッセ吉祥寺店』をグランドオープンする計画があったようだ。ただし、立地条件や市場全体の顧客数などを考えると、やや厳しい状況と映ることも事実。そんな中で無理して同地に拘るよりも、『パラッツォ吉祥寺イースト店』を傘下に加える方があらゆる面で手っ取り早いのは間違いない。実に上手な戦略だと感心させられるとともに、果たして幾らの値が付いたのか。こちらも非常に興味深いところである。

いずれにしても、既に地域一番店として土台が出来上がっている店舗であり、改装オープンは簡易なものとなることが予想されていた。そして想像通り、10月30日(土)の営業を以って一旦閉店したかと思えば、わずか3日間の店休を挟んで11月3日(水・祝日)に屋号変更を伴うグランドオープンを敢行済みである。

オープン当日に視察すると、外観は依然として工事中のまま。文字通り突貫工事でのグランドオープンといえよう。通りに面して2カ所あるメイン入口の内、1カ所は会員カード作成用のブースとして閉鎖されているなど、一見するとオープン前かのようにも映ったものだ。それでも店内は文字通りの大盛況で、全台がほぼ埋まっている状況だった。これまで中央線沿線にて築き上げてきたブランド力の賜物といえるだろう。

ちなみに、店内は前店から大きな変化は見られず、4円パチンコ261台・1円パチンコ160台・1000円46枚パチスロ249台という設置構成。当然ながら合計台数は同じであり、1円パチンコが少し減って4円パチンコがその分増えた程度である。なお、グループ店舗同様に「セルフカウンター」での交換対応がみられた点も付記しておきたい。

●中央線沿いの「メッセ」店舗(オープン日順)
2010年『メッセ三鷹店』(948台)
2013年『メッセ高円寺』(636台)
2019年『メッセ荻窪』(477台パチスロ専門店)
2019年『メッセ武蔵境店』(907台)
2020年『メッセ西荻窪店』(807台)
2021年『メッセ吉祥寺店』(670台)

『メッセ三鷹店』(左上)、『メッセ高円寺』(右上)、『メッセ荻窪』(左下)、『メッセ西荻窪店』(右下)

なお、『メッセ吉祥寺店』のオープン日にグループ5店舗も合わせて視察すると(13時から16時の間における)瞬間客付き数の合計は2900人を超えていた。設置台数の合計が4445台であるため、実に65%以上の稼働率となる。祝日とはいえ、何処も店内は活気に満ちあふれていたものだ。

お客様の存在が、更なるお客様を呼ぶのがパチンコホール。業界全体で苦境が伝えられる中でも、まだまだ捨てたものではない。そんな風に元気のもらえる今回の市場視察であった。

2019年12月にオープンした『メッセ武蔵境店』

『メッセ吉祥寺店』視察動画


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