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最も勢いのあるパチンコホール企業は『キコーナ』のアンダーツリーグループ、台数増加率ではアミューズグループがトップ

本稿では、弊社が独自に集計したデータベースを元に、パチンコ経営企業のランキングをご紹介する。

ランキングトップは『エスパス』の日拓グループ ~経営パチンコホール1店舗あたりの平均魅力度(パチンコ編)

本稿では、弊社が独自に集計したデータベースを元に、パチンコ経営企業のランキングをご紹介する。 今回は ...

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今回は、グループ全体で保有する「遊技機の総設置台数」に着目し、「直近2年間で増加数の大きかった順」に集計した企業ランキングだ。2021年5月時点の総設置台数と2019年5月時点での数値を比較し、増加台数(および増加率)を算出している。

なお、もちろん直近ではコロナ禍の影響もあって(大手企業の経営店舗も含めて)閉店するパチンコホールが続出中だ。それにより、全ての企業グループにおける設置台数の合計数値は大幅なマイナスを記録。2019年5月から現在までの間に、約34万台の遊技機が市場から姿を消してしまった。

そのため、この2年間で総設置台数を減らしていない企業グループの数は非常に少ないのが実情である。言い換えると、(こんなご時世にも関わらず)総設置台数を増加させている企業グループが少なからず存在しているということであり、正に今「勢いのあるパチンコ企業グループ」と評してよいだろう。

ランキングの1位は当然のように『アンダーツリーグループ(キコーナ)』となった。

2015年に茨城県のチェーン企業『金馬車グループ』を傘下に収めたことをきっかけとして、拡大路線が一気に加速。とりわけ近年におけるM&Aの動きは「活発」などと生易しい表現では表せないほどだ。とても全てを列挙できないほどの数量に及び、2019年7月30日に150店舗を突破。これ併せて「キコーナ150店舗突破!感謝キャンペーン」を実施し、業界内外に向けその存在感を示したものだ。

そして同年の秋頃には経営店舗数で『ガイアグループ』を抜き去り、業界第3位のポジションへと駆け上がっていた。以降もその勢いに陰りは見られず、この2年間で総設置台数を1万台以上増加させている。パチンコ業界において主役級の存在感を発揮しているグループ企業といえるだろう。

また、そんな『アンダーツリーグループ』などを抑えて、「増加率」で堂々の1位となったのが『アミューズグループ』である。大阪府を中心にパチンコホールを店舗展開する中堅チェーンとして、業界内ではむろん知られた存在だ。コロナ禍以降にもM&Aによる店舗取得を継続し、着実にその勢力を拡大してきた。そして直近でも「株式会社悠煇」が経営していた「ドキわくランド」9店舗をまとめて傘下に収めるなど、経営店舗数は一気に倍増。グループ全体の総設置台数も、2年前との比較で165%まで伸長している。

2021年4月6日グランドオープン『アミューズ三田』(兵庫県三田市)外観写真

こうして大型のM&A案件が増加していく一方で、新築グランドオープンによる拡大路線を見せる企業グループも。特に『デルパラグループ』『フェイスグループ』『メッセグループ』『シルバーバックグループ』などの動向には今後も注目していきたい。

ちなみに業界最大手の『マルハングループ』は13位で、ランクインした店舗の中で唯一、店舗数が減少している。このところ『マルハン苫小牧駅前店』『マルハン小田原店』と立て続けに新築オープンさせているが、いずれも1000台超の大型店舗。4月からスタートした「カンパニー制」は、同社グループの出店計画に影響を与えているのかについても気になるところだ。

コロナ騒動が依然として終息する気配をみせない中で、旧規則機の撤去問題が追い打ちをかけるパチンコ業界。閉店・売却を選択するホールは今後ますます増加していくことだろう。これを機会に、業界内の勢力図が大きく塗り替わることになるかもしれない。ピンチをチャンスに。

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コメント:10件 コメントを書く

  1. マルハンGや延田Gは理にかなった整理統合をしている感じで、別に衰退しているとは思えない。
    アミューズGも手堅く経営している感じ。
    キコーナGだけは小店舗でも近隣店舗でも手当たり次第に、言い換えれば他社に買われるくらいならといった感じで買収出店し、その結果が稼働率、客滞率に出ている。
    買収しているのはガイアGと同じ理由ではないのか?
    この中ではキコーナGだけが出玉情報公開サイトを開いていないが、それはとても公開出来る内容ではないから、と言う印象。

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  2. 失くなれ屑産業

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