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2022年のパチンコ業界を振り返る【6月編】パチスロ6.5号機の第1弾が稼働を開始したがホールもユーザーも半信半疑

2022年6月6日より「Sキャッツ・アイ」などパチスロ6.5号機の導入が開始された

新規則機イヤーとなった2022年。パチンコ業界における長い歴史の中でも節目の1年となったことは間違いないだろう。実に様々な出来事があったものだ。そんな中で今回は2022年6月の出来事を振り返ってみたい。

パチンコメーカーの「高尾」が5月30日に東京地方裁判所へ民事再生手続開始の申立てを行い、同日付で保全処分命令の発令を受けた。そんなニュースが業界を駆け巡ったのは5月末のことだ。2022年におけるトピックスの中でも大きな衝撃を与えたのは間違いないところ。そして6月1日には民事再生手続に関する説明会を開催しており、100名を超える債権者が参加していたものである。

民事再生手続を申請したパチンコメーカー「高尾」、債権者を対象に名古屋市内で説明会を開催

ホールの閉店・廃業が依然として続き、遊技機メーカーも苦しいのは当然だ。特にパチスロ機の稼働不振は深刻だった。そんな状況を打開することが期待されたパチスロ6.5号機の第1弾が、6月6日より稼働を開始している。ただし当時はまだホールもユーザーも半信半疑といった感じであり、救世主となるには程遠い印象だったように思う。

6月6日よりパチスロ6.5号機が導入開始、マイルドなスペックながらも「Sキャッツ・アイ」が人気

また、この頃からスマート遊技機に関する話題が本格的に顕在化していて、情報共有や勉強会が各地で行われている。東遊商と回胴遊商の関東・甲信越支部は6月22日に合同勉強会を開催し、一般ファンの参加もあって会場には約600名が集まっていた。こうした事前の周知により、7月に開催された「スマート遊技機フォーラム」の前にはある程度情報が行き渡っていたものだ。

東遊商と回胴遊商関東・甲信越支部がスマート遊技機をテーマに合同勉強会を開催

その他、遊技機関連では「保通協型式試験」においてパチスロ機が24件新たに適合したことが報告されている。パチスロでは2022年の最多適合数・適合率を更新した格好。

パチンコ・パチスロともに24件が新たに適合、パチスロは今年最多適合数を更新 ~保通協型式試験2022年6月

こうして下半期の業況回復へ向けた動きが出始めてはいたものの、パチンコホールの集客は苦しいまま。相変わらず閉店する店舗は多数出ていた。その中には、後に「くぎ問題」が明らかにされた宮城県の『アポロの泉』も含まれている。11月には「違法にパチンコ台のくぎを曲げた疑い」などで社長ら4名が書類送検されていた。

6月3日からパチスロコーナーのみの営業となっていたホールが閉鎖を告知、仙台市泉区のパチンコ店『アポロの泉』が6月30日を以って閉店に

このようにまだまだ明るい話題には乏しい時期だったが、社会からの要請に対しては多くのホールが真摯に対応している。7月1日より予定されていた政府からの「節電要請」についても、6月中から各企業が取り組みをスタートさせた。日拓グループでは全14店舗で「屋外照明の部分消灯」「自動販売機の照明を24時間消灯」「事務所の空調温度を28度に設定」などを開始していたものである。

日拓グループ、7月からの節電要請に先駆け6月中旬より全14店舗で節電への取組みをスタート

苦難の上半期を乗り越えて、反転攻勢の下半期へ。その下地が少しずつ整い始めたのが6月期だったといえるかもしれない。7月期編へ続く。


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